お米にコシヒカリやササニシキがあるように、お茶にも品種があります。
「いなぐち」とは品種の名前で、静岡市新間一色の稲口勝利さんが、今から35年ほど前、
自分の茶畑から偶然発見し育成したお茶で、やぶきた種の自然交雑の種子から発見した品種です。
稲口の葉はやぶきたの葉と比べ、葉肉が厚く軸が太く一見硬そうに見えます。
しかし、製茶してみますと、茶葉の色は艶やかで、色が濃く重く針のように尖った茶葉になります。
何と言っても、このいなぐちの最大の特徴は「味」にあります。
いなぐちの旨みは口に含んだときやぶきたをしのぐ深い味わいがあります。
いなぐちの特徴でもある深い旨みをひき出すには、茶葉を多めに70℃ぐらいの低温で
じっくり淹れていただくことです。二煎目、三煎目と温度を上げていくことで、いなぐちが顔を変え、やさしい「いなぐち」から芯の強い「いなぐち」まで味わっていただけると思います。
富士秋山園の「いなぐち」は稲口勝利さんから直接分けていただいた直系品種です。
「いなぐち」の優れた旨みをひき出していただき楽しんでいただけたら幸いに思います。
