新しいお茶の開発と挑戦

茶製造へのこだわり

教科書にはない新たな発見はすべて観察から始まります。

「観察→仮説→実践→検証→反省」そして失敗から学ぶ 

消去法によるスキルアップは遠回りではありますが確実に進化をもたらしてきました。

茶の味は総合味で判断されます。ただアミノ酸数値が高ければ旨いお茶であるかと言えばそうではなく、各種の旨味、渋み、苦み、それに伴う香気成分など 総合的な味覚要素により旨味を感じるのだと思います。

栽培・製造・仕上げまで直接手がけているので、複数の条件の組み合わせで多様に変わるお茶の味わいには、毎年茶に接していても不思議な魅力、魔力さえ感じます。

新たな品種への挑戦

新しい品種のお茶の栽培と製造への挑戦を積極的に取り組んできたことから、静岡県のお茶関係者から「品種の魔術師」と呼んで頂いております。

現在では、40種類以上の品種茶を保有し、極早生品種の「マリシ」~オリジナル選抜晩成品種の「英之介」まで、一番茶で40日以上のスパンを持って茶業を営んでいます。

和紅茶の探究

紅茶品種のストレス変化とそのもたらす香味は、ある種の条件設定が最大のポイントで、仮説の上に再現性を重ねて進化してきました。日本の紅茶品種には、世界に打って出る価値のあるものがあると確信しており、秋山園では毎年毎年少しずつ進化して来ました。

スタンダードは「紅富貴」、レモンバーベナの香りを醸す「紅ほまれ」、何とも言えない華香を醸す「紅ひかり」、煎茶品種でもある香気の素晴らしい「香駿」、また女優とのすれ違いをイメージする「マキノハラワセ」これは国内で数人しか認知していません。

中国茶などへの新たなチャレンジ

「味の日本茶」「香りの中国茶」と言われるように、中国茶には魅力的な香りのお茶が多いです。日本での中国茶の生産はまだまだ未開発で、品種の持つ特性と、その特徴を最大限引き出す製法があるだろうと試行錯誤の連続です。

素晴らしい中国茶をつくるために、10,000通りのやり方が失敗だとしても10,000通りのやり方が失敗であるのが解れば、それは意味のあることである、エジソンの様な心持で臨んでいます。

今は「青心ウーロン」の玉緑系に挑戦し、強い香気の発揚を試作試案中です。